クレジットカードの審査基準とは?クレカの審査で見られる項目とは
更新日 2020年10月22日

クレジットカードを申し込む際に、必ずカード会社から審査を受けることになります。
「審査ではどのようなことを見られるのだろう…」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
特に初めてのクレカ申し込みだと「自分はクレカを持てるのだろうか」と気になりますよね。
今回は「クレジットカードの審査で何を見られるのか?」「クレジットカードの審査の基準とは?」といったことを解説いたします!
クレジットカードは誰でも持てるわけではない!
冒頭で述べたように、クレジットカードを持つためには必ず審査を受ける必要があります。
この審査に通過した人のみ、はれてそのクレカを使用できるようになります。
クレカ申し込み~審査の流れは?
①欲しいクレジットカード会社に申込書を提出する(ネット・郵送・店舗記入)
②送られてきた申込書や個人信用情報などをもとにカード会社が審査
③審査に合格すれば通知後カードを発行
クレカの申込書はとても大事!
ほぼすべてのクレジットカードで申込書を記入・提出してカード会社から審査を受けることになります。
たとえ審査基準を満たしている人でも申込書に不備や虚偽が発覚すると、審査落ちの可能性が高まります。

実は審査で落ちる原因の中で最も多いパターンが「申込書の不備」と言われています。
申込書には自宅の住所や電話番号、勤め先の住所 ・電話番号、年収など様々な項目を記入しますが、これらに漏れ、ミスがあると審査に不利になります。
カード会社は申込書に記載された内容から審査を行います。
そのため、申込書に申告された内容以上を推し量ることは難しいため、勤務先情報にミスや漏れ(無記入)がある場合「在籍不明」や「無職」と判断せざるを得なくなります。
だからこそ、クレカを作る際の申込書は正確に、抜け漏れなく記入することが大切です!
クレカの審査項目
クレジットカードの審査は大きく分けて2種類の資料を基にカード会社で行われます。
クレカの審査資料
①申込者本人記載の申込書(自己申告)
②個人信用情報機関に掲載された申込者本人のクレジットヒストリー
まず、①申込者本人記載の申込書(自己申告)について詳しくお話します。
申込用紙には以下のような内容を記載することになります。
そして、これらの項目で審査が行われます。
項目 | 詳細 |
氏名・年齢 | 本名 生年月日 |
---|---|
住所・居住年数 | カードが届く正確な住所 |
居住形態 | 持ち家・賃貸・分譲など |
居住年数 | 現住所の居住年数 |
世帯人数 | 生計を同一にする人数 |
電話番号 | 固定電話 携帯電話 |
勤務先 (または属性) |
勤め先の正式名称 (または主婦・学生等) |
勤務先の住所 | 支店などに努めている場合はそちらを記載 |
勤務先の電話番号 | 支店・部署など本人が直接働いている電話番号 |
勤続年数 | 現勤務先での勤続年数 |
年収 | 現勤務先での年収 (手取りではなく額面) |
世帯年収 (または配偶者年収) |
生計を同一にする家族の年収 |
他社借り入れローン | 無担保融資の借入件数と金額 |
現在の貯蓄 | 世帯の貯金額 |
ショッピング枠の希望 | カード会社によっては記入 |
キャッシング枠の希望 | 0万~記入可能 |
カード会社は、記載(申告)された項目ごとに点数付けを行い、申込者をスコアリングして返済能力などをチェックします。

例えば正社員なら加点、持ち家の方がアパートより加点、勤続年数も1年よりは5年の人の方が加点…といった具合で、記載事項の基づいた審査を行います。そのためクレカの審査を適正に行うためにも申込用紙には正直で正確な記入が求められるというわけです。
基本項目の記入ミスに注意!
先ほども申し上げたように、クレカの審査落ちの多い理由として「申込用紙記載の不備・ミス」が挙げられます。
ありがちなミスとして、例えば下記のようなミスに注意しましょう!
「生年月日を間違える(1988年生まれを1998年生まれとしてしまう)」
「年収の桁を間違える(300万円を3000万円と記載)」
「勤め先の名称を省略したり住所や電話番号を間違える(在籍確認が取れない)」
これらを間違えると、例えば32歳のはずが22歳となり、勤続年数や年収といった他の項目との整合性がおかしくなってしまいます。
仮に大卒後から勤務しているとして、「勤続年数10年なのに22歳」というのは不自然ですよね。
こうした整合性がおかしい(あやしい)場合、「この申込者は、カードを持ちたいがために虚偽の報告をしている」という疑いをもたれ、最悪のパターンでは審査落ちだけでなく、そのカード会社から要注意人物としてリスト化されてしまう可能性があります。
虚偽の申告は絶対NGです!
入力ミスではなく、意図的に記載項目を偽るのはもちろんNGです。
「自分の年収だと審査が不安だから盛ってやろう(200万→700万)」
「勤務先を大手有名会社にしてしまおう!」
「カードローンで借入多いけど審査に落ちそうだから少なく記載しよう」
このような虚偽は発覚すると即解約や審査落ちですし、最悪の場合「詐欺罪」で罪に問われる可能性もあります。
また、カード会社はこれまでの利用者の情報などから独自のデータベースを構築していたり、在籍確認(本人や職場に電話などを行う)などの方法で、年収や勤め先の虚偽がすぐに発覚してしまう可能性も非常に高いです。

クレジットカードは必ずしも高収入等の属性が高い人だけが持てるというわけではありませんので、基本情報は嘘や盛るといった行為をしなくても審査に通る可能性は十分あります。
年収や自分の属性に自信がない方も、まずは正直に必要項目を盛れなく記載することがとても重要です。
※参考:クレジットカードは主婦(夫)やアルバイト、無職でも作れる?
他社借り入れとは?
ほとんどのクレジットカードで申込書には「他社借り入れ状況」を記載する必要があります。
この他社借り入とは「無担保融資」の件数と金額を記載するパターンがほとんどです。

無担保融資とは、担保が必要のない借入で、車や土地などの「支払えなくなった場合に代わりに差し出す担保」が不要なローンです。また、保証人を立てる必要もありません。
代表例として「クレジットカードのキャッシング」「銀行カードローン」「リボ払い残高」などがあげられます。
すでにクレカで他社キャッシングをしている最中の方、リボ払いの残高が残っている方は件数と借入金額の状況を記載する必要があります。
一方、同じローンでも「自動車ローン」や「奨学金」「携帯電話の分割支払い」などは無担保融資には含まれないため、これらの借入金額は指定がない限り含めなくても問題ありません。
「他社借り入れ」に記載する必要があるローン | 非対象 |
---|---|
・クレカのキャッシング ・カードローン ・リボ払い残高 |
・自動車ローン ・携帯電話の分割支払い ・奨学金 ・クレカのショッピング枠 |
個人信用情報機関とは?
次に審査書類2個目の、「②個人信用情報機関に掲載された申込者本人のクレジットヒストリー」についてお話します。
②の申込者本人のクレジットヒストリーは「個人信用情報機関」に保管・掲載されています。

クレジットカードやカードローンの使用履歴のことを指します。
いつどのカードでいくら利用したのか(借入したのか)、が滞りなく期日までに返済されたのか、延滞されたのか、解約されたのかなどが個人信用情報機関にすべて保管されています。
各情報が何年保管されているかはデータによって異なりますが、各種データはカード会社、銀行、消費者金融等の加盟業者は閲覧可能です。
自己申告の申込用紙と違い、クレジットカードやカードローンなどを利用した履歴が個人単位で自動的に記録されています。
つまり、嘘や主観的情報ではなく、客観的なデータ(エビデンス)となります。
各カード会社は審査の際に申込者のクレジットヒストリーをチェックするために、この記録を閲覧しています。
主な個人信用情報機関は?
借り入れなどの信用情報は、下記の3つの機関いずれかに登録されています。
・全国銀行個人信用情報センター(全国銀行協会、KSC)
・シー・アイ・シー(CIC):信販会社、クレジットカード会社
・日本信用情報機構(JICC):信販会社、消費者金融、流通・銀行・メーカー系カード会社、金融機関など
このうち、クレジットカード会社はCICに必ず登録しています。
また、3つの機関は「CRIN(クリン/Credit Information Network) 」と呼ばれるネットワークを形成しており、それぞれに登録された情報はシェアされています。

クレジットヒストリーは申し込んだクレジットカードや契約状況、利用状況、延滞していないか、解約情報などあらゆる情報が記録され共有されています。
そのため、クレジットカードの支払いはきちんとしていても、携帯電話や車のローンの支払いが滞っているといった他での事故情報を見られて審査落ちというケースもあり得ます。
どんな項目を見られるのか?
CICなどの個人信用情報機関を通して、カード会社は下記のような項目をチェックします。
・クレジットカードの保有数、加入履歴
・支払い事故の有無(支払い遅延、延滞回数、強制解約)
・消費者ローンの取引履歴
こうした履歴を見ることで「最近急にクレジットカードを何枚も申し込んでいないか」「年収のわりにたくさんのクレジットカードを所有していたりローンが多すぎないか」「ちゃんと遅延をせずに支払いをしてくれる人なのか(性格)」「今現在どの程度ローンを抱えているのか」がわかります。
クレカの審査時に他社クレカやその他ローンで延滞を抱えている人、過去5年以内に金融事故を起こしている人、あまりにも借り入れ件数やクレカ新規申込数が多い人は「返済能力に欠ける(不安あり)」とみなされ、審査落ちしてしまうケースが多いようです。
クレカを申し込むときは自己申告の項目(ステータス)だけでなく、少なくとも過去5年間のクレジットヒストリーを見られているということを念頭に置きましょう。
クレカの審査に落ちる理由とは?
クレジットカードの審査は①申込書記載のステータス(年収や職業など)②申込者のクレジットヒストリーで見られることを紹介してきましたが、実際に審査落ちしてしまうケースや理由とは何でしょうか?
申込み資格や申込書に不備はないか
繰り返しになりますが、申込用紙に不備や虚偽があると審査落ちしてしまうケースがぐっと増えます。
また、誤った(偽った)情報のまま万が一審査に通過しても、後で間違いや虚偽が発覚した場合は利用停止や強制解約、最悪の場合詐欺罪での通報も検討されてしまいます。
その他ありがちなミスとして「申込み資格」を満たしていないというケースです。
例えば「20歳以上・学生不可」というゴールドカードに19歳の大学生が申請しても間違いなく拒否されます。
他にも年齢制限や所得制限があるカードもありますので、事前に注意をしておきましょう。
なお、年収や勤続年数といった項目は、各カード会社やそのカードのステータスにもよって必要な数値や条件も変わります。
基本的に年会費無料の一般カードは、アルバイトやパートの方でもクレジットヒストリーに問題なければ通る可能性も見込まれ、銀行系や航空系等のややハイステータスなクレカは審査の難易度も上がるといわれています。
もちろん、ゴールドカード以上のハイステータスカードになれば、さらに審査の難易度は上がっていきますが、まずはクレジットヒストリーをしっかり積み上げ「きちんと返済してくれる人」とカード会社に評価されることが大切です。
借入が多くないか?または返済履歴に問題がないか?
他社借り入れ(キャッシング)やクレジットカード所有枚数が多くても審査落ちのリスクは高まります。
借り入れが多ければ「それだけお金に困っている人なのかな?」とカード会社に疑われますし、クレジットカードを何枚も所有してさらに新規発行となると「この人はそんなにたくさんのカードがあって全部返しきれるのかな?」と不安に思われたりします。
一番審査に響くのが、延滞情報や自己破産などの金融事故情報です。
クレジット=信用ですので、約束通り支払いをしてくれない人と判断されてしまった場合、クレジットカードに限らずローンを組むのが困難になります。
短期間で何枚も申し込んでいないか?
クレジットカードを短期間で何枚も申し込むことも審査落ちのリスクを高めます。
クレジットカードの申し込みをすると、審査結果にかかわらずCIC等に半年間申し込み履歴が残ります。
クレジットカードの申込みが立て続けに行われている場合、「支払いがひっ迫しているのではないか」「カードをたくさん使って返しきれないのではないか」とみなされカードが作れないことがあります。
年収などの審査基準には達していても、短期間(半年間)に複数枚の申込みをしている場合は審査に通らない可能性があるので注意が必要です。
「A社のクレカに申し込んだけど審査通るか心配だからB社も申し込もう」「ここ半年以内に2枚クレカを作ったけど、C社のキャンペーンが魅力的だからここも申し込もう」といった感じで立て続けにクレカを申し込むのは控えておいたほうが無難です。
初心者必見!クレジットカード審査のQ&A
クレジットカードの審査に落ちたら、しばらくクレカは作れませんか?
一般的には半年間は難しいといえます。
クレジットカードの申込み履歴は半年間ほどCICなどの個人信用情報機関に記録されます。
その申し込んで審査に通らなかったという履歴は他社も閲覧可能です。
必ずしもそれだけでクレカの審査に落ちるというわけではないですが、短期間に何枚も申し込む「申込みブラック」になってしまうリスクが高いので、半年間待ってから新たにクレカ審査を受けるほうがおすすめです。
カードを作るとき以外にも審査はあるのですか?
「途上与信」と呼ばれる定期的な再審査を行っているカード会社が多いです。
例えば「カードの更新時期」や「ショッピング利用枠の増枠申請があった時」や「キャッシング枠の申請があった時」などに、改めてカード会社は利用者個人の属性(職業や収入面での変化)やCICなどの個人信用情報機関に記録されているクレジットヒストリーをチェックします。
もしこの時に「カード会社が持っている情報と勤め先が違う(転職や離職)」など、収入面で重要な変化があったのにカード会社に報告していなかった場合、その時点で利用停止や更新・増枠の見送りといった厳しい判断がなされる場合があります。
そのため、転職・引っ越し・家族構成の変化などは必ず早めにカード会社に報告しておくほうが良いでしょう。
また、クレジットヒストリーという観点ですと、「自社クレカの支払いに問題がなくても他社で延滞を繰り返していた」などの自社・他社問わない延滞や金融事故は大変不利な情報となります。
「車のローンは延滞してしまっているけど、クレカは一度も延滞してないから大丈夫だろう…」とはならないので注意が必要です。
在籍確認とは何ですか?
クレジットカード審査の過程で「在籍確認」が行われる可能性があります。
在籍確認とは、文字通り「申込者本人が勤務先に在籍しているか」を確認することで、本当に申込書記載の企業に勤めているかが確認されます。
在籍確認は、申込書記載の勤務先電話番号に個人名またはカード会社名、銀行名を名乗って電話されることが多いようです。
そのため、例えば支店に勤めている方は本社(代表)番号ではなく、支店や支社、部署の電話番号を記載するほうが良いでしょう。
一方、在籍確認は必ず電話がかかってくるというものでもなく、カード会社や申込者の状況によってはCIC等の情報との整合性がとれていればわざわざ電話しないというカード会社も多いようです。
いずれにせよ、在籍確認で虚偽の職場は発覚してしまいますし、電話番号等に不備があると「在籍なし」=無職または虚偽とみなされてしまいます。
改めて、申込書の記載は十分注意して行いましょう!
クレジットカードの審査は時間がかかりますか?
基本的にはクレカの審査は数日~1週間程度時間がかかります。
やはり「貸し倒れ」がカード会社にとって最も心配なリスクの一つなので、返済能力の有無をしっかり見る必要があることから時間がかかる傾向にあります。
ただし、一部カードは審査を極力自動化したりして、審査時間を短縮しているカード会社もあります。早いところでは申し込みから審査までわずか30分程度、うまくいけばその日のうちにカードを受け取れる場合もあります。
当サイトでも、審査や発行が早いクレカを比較・紹介していますので、あわせてご参考いただけたらと思います。
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